車の査定額は車種、ボディカラー、走行距離、修復歴ありなしで大きく変わります。
やはり査定で高くなる理由の一番は、その車に人気があるかどうかで決まります。
新車でも中古車でも高い買い物である車に、車種は妥協できない部分ですし、色も好みはあるので査定額に影響を与えるのは大きいです。
今回は、中古車査定額にボディカラーが影響!人気の色はやはり黒・白?について調べて記事を書きました。
世界的な人気色の調査について
1866年アメリカのペンシルバニアで創業の世界的な塗料メーカーであるアクサルタコーティングシステムズが1953年から毎年報告している「自動車人気色調査報告書2017年(Global Automotive 2017 Color Popularity Report)」があったので世界で人気のボディカラーを調べました。
順位 | ボディカラー | 割合 |
---|---|---|
1位 | ホワイト | ソリッドホワイト 26% パールホワイト 13% 合計39% |
2位 | ブラック | ソリッドブラック 3% エフェクトブラック 13% 合計16% |
3位 | グレー | 11% |
同3位 | シルバー | 11% |
5位 | 赤 | 7% |
6位 | 青 | 6% |
7位 | 茶・ベージュ | 5% |
8位 | 黄・ゴールド | 3% |
9位 | 緑 | 1% |
10位 | その他 | 1% |
データ出典元:アクサルタ公式ページGlobal Automotive 2017 Color Popularity Reportより
この調査データを見ると世界的に売れているボディカラーの1位から3位は白、黒、グレー、シルバーと順となります。
海外の人気色の3位にグレーが入るのは意外だと思いました。
白は現在世界的に人気色で、とくに中国では62%が白を選ぶデータも記載してありました。
日本のボディカラーの人気調査について
Global Automotive 2017 Color Popularity Reportには日本での人気色のデータもありました。
順位 | ボディカラー | 割合 |
---|---|---|
1位 | ホワイト | ソリッドホワイト 7% パールホワイト 28% 合計35% |
2位 | ブラック | ソリッドブラック 6% エフェクトブラック 16% 合計22% |
3位 | シルバー | 14% |
4位 | 青 | 8% |
5位 | 赤 | 6% |
6位 | 茶・ベージュ | 5% |
7位 | グレー | 4% |
8位 | その他 | 3% |
9位 | 黄・ゴールド | 2% |
10位 | 緑 | 1% |
データ出典元:アクサルタ公式ページGlobal Automotive 2017 Color Popularity Reportより
日本での人気色の1位から3位は白、黒、シルバーの順でした。
白も黒も通常の白と黒といわれるソリッドよりもパールホワイトやエフェクトブラックのような角度によってキラキラにみえるオプション色(追加有料色)が人気があるのが世界の人気ボディーカラーと違っていますね。
ソリッド系の色は手入れも大変で特にソリッドブラックは手入れが最も難しい色ともいわれます。
またグレーのボディカラーは日本では本当に人気がないというのも調査結果から分かりました。
日本の車のボディーカラーで何にするか迷うなら白か黒を選んでおけば間違いないという調査結果ですね。
実際に中古車を調査してみた
同じ車種でボディカラーが違うもので同条件のもの(オプション、年式、修復歴がない)ものを調べてみました。(2018年9月現在)
画像引用元:カーセンサー公式サイト
同じ車種で同モデルのレクサスIS200t Fスポーツで、年式などの条件もほぼ同じ赤と白のボディカラーの中古車価格を調べてみると、中古車販売価格が70万円くらい違います。
このように一般的には、比較的新しい高年式と呼ばれる車で高額な車両の場合には白や黒以外の車は大きく査定額が下がる傾向にあります。
しかし高年式だと台数自体が少ないく、黒と白とシルバーのボディーカラーの車はあっても他の色の車は少ない台数しか販売されておらず、車種によってはほとんど販売されていないこともあります。
古い年式の車は低年式車と呼ばれていますが、低年式車は値段自体が安くボディカラーによる値段の差は小さいですが、ボディカラーを理由に査定額は低く買いたたかれる傾向にあります。
オールペン車両について
オールペンとは、オールペイントの略で車両を全部塗り替えることです。
オールペンは車両の大きさや色、どこまで分解して、ドアの内側など見えない部分まで塗装するかで価格は大きく変わりますが、4ドアのセダンで40~50万程度します。
車種によっては不人気色を人気色に塗り直して販売しているものもあります。しかも人気色に塗装した方が塗装をしていない人気色の車両よりもかなり安く販売されています。
高額車両の場合、法人で購入しているケースも多く、色が白や黒以外でもメンテナンスがしっかりしていて、走行距離が少ない車、車種の状態がとても良い車は確かにあるかと思います。
わざわざ全塗装をして、しかも全塗装をしていない車両の方が安いというのは、車両自体を相当安く買い取らなければならず、買取金額が相当安くなることを意味しています。
中古車購入としては、ずっと乗りつぶすのならアリかもしれませんが、全塗装の場合数年たってはがれるケースもありますし、やはり買取額も相当安くなります。
Youtubeにオールペン(全塗装車)の車両を購入された方の動画がありましたので興味のある方は参照してください。
レクサスLSは塗装の表面が特殊で「セルフリストアリングコート(耐すり傷向上塗料)」と呼ばれるものを使っています。
セルフリストアリングコートは、塗装面が破壊されにくく変形したら修復する特殊なもので長期間にわたり新車時の色と艶をノーメンテナンスで保持するものです。
こういう特別な塗装が純正でなしだったら、オールペンでもいいと思うかもしれませんが、こういった技術もあってレクサスは高価な車なので購入時は慎重に考えなければならないと思いました。
というのは、オールペンをしてしまうと車両の価値が著しく落ちるからです。
オールペンの査定基準
全塗装(オールペン)については、車査定の基準となっている一般財団法人 日本自動車査定協会の中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕の基準がきちんとあります。
[塗り替跡](1台単位)
使用開始後元色以外の一般色に塗り替られたもの細則
- 外板のみを塗装した乗用車系の車両(3、5、7、8ナンバー車両)に適用する(修復歴・外板価値減点適用車両にも同様に適用する)
- 元色以外の特殊色に全塗装したもの
引用元:中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕
全塗装だと同色の元色で減点100点、さらに元色以外の特殊色(ソリッドやパール)のような色の場合は減点250点となります。
ちなみに、天井、内張り等にタバコのヤニが付着しているもので40点の減点なので100点~250点の減点がかなり凄いのはニオイに敏感な人にはわかると思います。
まとめ
- 車の査定額は車種、ボディカラー、走行距離、修復歴ありなしで大きく変わる。
- アクサルタ2017年自動車人気色調査報告書によると世界の車の人気色ベスト3は白、黒、グレー、シルバー(同率3位)
- アクサルタ2017年自動車人気色調査報告書によると日本の人気色ベスト3は白、黒、シルバー
- 白や黒でもソリッドよりもパールホワイトやエフェクトブラックのような角度によってキラキラにみえるオプション色(車種により有料色)が人気
- 比較的新しい高年式と呼ばれる車で高額な車両の場合には白や黒以外の車は大きく査定額が下がる傾向にあります。
- 低年式車は値段自体が安くボディカラーによる値段の差は小さいですが、ボディカラーを理由に査定額は低く買いたたかれる傾向にある。
- 車種によっては不人気色を人気色に塗り直して、純正色より安く販売しているものもあるが全塗装の費用を考えると、不人気色の買取はかなり安くしないと商売的になりたたない。
- 日本自動車査定協会の中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕の基準から見ても、全塗装の車は元色で100点、その他の特殊色で250点の減点となり査定額は安くなる。
- 車をどの色にしようかと迷っている方は、白か黒を買えば査定においては間違いない。
「その色に需要ないので…」中古車査定額にボディカラーが影響!人気の色はやはり黒・白?はいかがでしたか?
黒や白以外の車を乗って車を売る予定なら、査定マンを競わせることで査定額があがる「かんたん車査定」がおすすめです。
塗装状態が良ければ全塗装の車でも高く買取してくれることもありますので悩むよりまず行動、一括査定されることをおすすめします。