過走行車についてはご存知ですか?
中古車を購入しようとした人なら走行距離については考えたことがあるかもしれませんが、購入しようと思うと車種はもちろんですが年式、修復歴、走行距離を重視する傾向はあるかと思います。
今回は、過走行車の定義はどこからきているのか?また過走行車の査定について事前に知っておくべき7つの注意点について調べてみました。
過走行車と言われるものは一般的には査定額も下がりますので、このポイントさえ分かっていれば
- どうすれば過走行でも高めに買ってもらえるのか?
- どのような過走行車なら中古車で安く買えお得になるのか?
が理解できます。
それでは、【下取りはNG】過走行車の査定で事前に知っておくべき7つの注意点についてご覧になってください。
過走行車とは?
走行距離の「標準走行キロ」という基準が、一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)の中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕によって
- 使用経過月数
- メーカー車種別の車両クラス
によって表で細かく規定されています。
車両クラスと標準走行キロの表は膨大な資料なので渇愛しますが、概ね、年間8000~10000キロ程度が「標準走行キロ」になります。
ちまたで、年間8000~10000キロを超えると走行距離が多い、その距離を超えないと走行距離が少ないと判断される基準となっています。
よって年間8000~10000キロ以上の走行距離が過走行車の基準で、それ以上の走行距離は査定額が安くなる基準(減額基準)となっています。
走行距離には働く人間心理
買取査定やディラーのでの下取り時に50,000キロ、100,000キロの距離に達しそうな時に、その距離を超えないでくださいと頼まれる時があります。
なんでも、50000キロと100000キロで買い手の中古車に対する印象がだいぶ変わるとのこと。50000キロ、100000キロ近くで車を手放す予定の人は早めに査定をしてもらった方がいいでしょう。
JAAIによる査定基準
わかり安くするためにJAAIによる査定基準としましたが、中古車の「標準状態」と「加減点基準の構成」がわかれば高く査定されることも可能なので記載します。
第15条 基準第19条でいう基本価格を有する中古車の「標準状態」は、次に掲げる車両程度のものとする。
- 外装、内装は無傷とする。
- エンジン、足回り関係は、走行に支障なく良好であること。
- 車検の残月数は3ヵ月以内とする。
- 走行キロ数は標準走行キロとする。
- タイヤの残り溝は1.6mm(スリップサイン)以上あること。
- その他、事故による修復歴、損傷減価要因、改造工作等のないこと。
(加減点基準の構成)
第25条 加減点基準は、大項目として車両本体、装備品、商品価値をもって構成し、小項目として具体的な査定項目を、更に査定区分、減点区分に分けて加減点の適用の方法を定める。
このように「標準状態」を加味して、加減点の中では
- 車両本体
- 装備品
- 商品価値
が査定項目の中で大きな割合を占めるものになります。
車両本体
車両本体とは、車両そのもののことです。人気のある車種は買手も多いので査定価格も高くなる傾向があります。
下取りに高く買い取ってもらいやすい人気車種について別に調査した記事がありますので参考にしてください。
「下取りで高く買い取ってもらいやすい車種」があると聞いたので調査してみた!
装備品
装備品は、後付けできないメーカーオプションになります。
例えば
- サンルーフ
- 自動スライドドア
- パワートランクリッド
- 本革シート
- (メーカーオプションの)カーナビやオーディオ
- (メーカーオプションの)フルエアロ
など
車両本体と装備品に至っては車を買った時点で決まる要素なので査定を高くつけるには車種選びが重要な要素の一つになります。
商品価値
「標準状態」よりも良い状態か悪い状態かで加減をします。
10年10万キロの査定額・・・
10年10万キロのような低年式・過走行車は査定額が一気に落ちる傾向があります。
車は10年10万キロで使えなくなってしまう消耗品なんでしょうか?
日本では、この10年10万キロというのは心理的に影響される数字のような気がしますが、タクシーのようにメンテナンスをしっかりしていれば車は30万キロ以上でも乗り続けることができます。
日本では、当然日本車が売れていて、日本車の場合は2回目の車検程度までは、走行距離の程度にもよりますがほぼノーメンテナンスでも乗ることは可能です。
それだけ日本車は頑丈ということもありますが、この10年10万キロを超えると消耗品であるゴム部分の劣化や電装品やエンジンやトランスミッション、サスペンションなどもメンテナンスにお金が掛かってきます。
メンテナンスをきちんとしているか、していないかで車をずっと乗れるかは変わってきますが、経過年数が10年以上の低年式だと一般的に安くなってしまうのは仕方がないような気がします。
ただし低年式であっても、スカイラインGTRやAE86(レビン、トレノ)のような車種なら過走行でもメンテナンスがしっかりしていれば、査定額が高くなることがあります。
スカイラインGTRは日本でもとても人気がありますが、海外でも人気のある車両です。アメリカでは製造25年以上の車はヴィンテージカーとして輸入規制が免除され、日本のスポーツカーが輸出されるので査定額も高くなる原因となっています。
AE86(レビン、トレノ)は、イニシャルDでもおなじみの車種です。30数年前発売された頃の車両価格は160万円程度でしたが現在、中古車市場では10キロを超えても5速MTの車は新車価格大きく超える車体もあります。
低年式で過走行が高く売れる原因としては、車種とメンテナンスをしっかりしているかが重要になります。
このような低年式でも人気のある車は下取りに出すよりも買取に出す方がお得になるケースが多いいです。とくに一括査定の場合は競合させて値段を上げることができるので一括査定による買取査定がおすすめです。
逆に10年10万キロを超える一般的な車の査定額は0になるケースもあります。そのような場合で車を買う場合は下取りの方が値引き枠で値段もつくことがありますので、下取り査定と一括査定による買取査定をしてもらった方がいいですね。
10年10万キロを超えるを超えると故障しやすい部分
- タイミングベルト
- ウォーターポンプ
- 燃料ポンプ
- ラジエーターホース
- オルタネーター
- ディスクブレーキ
- ブレーキキャリパー
- ブレーキパッド
- サスペンション
など
主にゴムの部分やポンプやホースとブレーキの部分やサスペンション、車の動作に必要な電気を発電するオルタネーターの寿命が近い部分なります。
10万キロを超えて、これらの部分が修理されていれば中古車を購入する人はお得かもしれません。査定額も修理していることは多少加味される部分になります。
高年式の過走行車の査定額は・・・
年間8000~10000キロ以上の走行距離が過走行車になりますが、多少の走行距離が増える程度ならバッテリーやエンジンも好調なケースも多い。
毎日が街乗りで走行距離が少ないよりも経年数3年5万キロ程度の車なら逆に調子よかったりします。
過走行は、査定のマイナス要素なので査定額は下がりますが、高年式の場合はメンテナンスがしっかりできていれば中古車を買うにはお得な要素になります。
高年式、過走行車の場合は買手はいますので、ディラーの下取りよりも、競合させることで査定額が高くなる一括査定がおすすめです。
走行距離の多い過走行車を高く査定してもらうには
以上より、過走行車の査定で事前に知っておくべき7つの注意点以下になります。
- 人気車種は査定額が高い傾向
- メンテナンスをしっかりされていれば査定額も高くなる。
- 記録簿があること
- 車内が清潔で傷が少ないほど査定額も高くなる。
- 外装も年数の割にきれいなら、査定額も高くなる。
- 修復歴がなければ定額も高くなる。
- 低年式、過走行車のディラーの査定額は0円もある、ただし車購入なら値引き枠で値段をつけてもらえることがある。
メンテナンスはしっかりしているかは記録簿でわかるので、記録簿の存在は重要です。
まとめ
- 年間8000~10000キロ以上の走行距離が過走行車の基準で、それ以上の走行距離は査定額が安くなる基準(減額基準)
- 中古車の「標準状態」と「加減点基準の構成」がわかれば高く査定されることも可能
- 車両本体と装備品に至っては車を買った時点で決まる要素なので査定を高くつけるには車種選びが重要な要素の一つ
- 10年10万キロのような低年式・過走行車は査定額が一気に落ちる傾向がある。
- 低年式で過走行が高く売れる原因としては、車種とメンテナンスをしっかりしているかが重要
- 10年10万キロの走行距離だと主にゴムの部分やポンプやホースとブレーキの部分やサスペンション、車の動作に必要な電気を発電するオルタネーターの寿命が近い。
- 過走行は、査定のマイナス要素なので査定額は下がりますが、高年式の場合はメンテナンスがしっかりできていれば中古車を買うにはお得な要素
- 人気車種、十分なメンテナンス、記録簿があること、車内が清潔で傷が少ない、外装も年数の割にきれい、修復歴なしなら査定額も高くつく
- 低年式、過走行車のディラーの査定額は0円もある、車購入なら値引き枠で値段をつけてもらえることがある。
- メンテナンスはしっかりしているかは記録簿でわかるので、記録簿の存在は重要
【下取りはNG】過走行車の査定で事前に知っておくべき7つの注意点はいかがでしたか?
過走行に関係なく車種が大事、過走行ならメンテナンスと日ごろの使い方がきちんとしていれば査定額が高くつきます。
低年式・過走行車はディラーで0円の査定額がつくこともあります。ただし車の購入で多少の査定額をつけてくれる場合もあります。
低年式でも、高年式でも競合することで査定額が上昇する一括査定がおすすめです。